006 茶の真行草

これは知り合いの茶人から聞いた話しですが、分かり易く言えば真は唐風(中国風)の茶器を有難がって使うフォーマルで格式の高いもの。行は朝鮮や日本の茶器を使う真と草の 中間。草は日本の茶器を使ってもっともカジュアルにしたもの。 良く茶の世界を知らないで言いますが、 千利休の侘び茶や野点もこの領域。 昔からどこかに格式や権威を他に求めるというのが日本にはあるんだな~と。やっぱり海外のものの方がいいというか。形式よりも精神性を重視するお茶会は好 きです。余談ですが、この辺の話しは橋本治の「風雅の虎の巻」に出てくる話しも面白いです。英国では侘び茶を「Art of poverty」(「貧乏の芸術」というようなニュアンスを含む)と 揶揄される事もあるらしいですが、実際は金持ちの貧乏遊びだと思うんですけどね~だから、審美眼や知識がないと恥ずかしいことになるというか…ただ、その 感性は海外の人には伝えづらいんだろうな~長年使われた囲炉裏の上の煤竹が高いなんて。岡倉天心の「茶の本」は偉かったか…